日々のTEMPフォルダ

ソシャゲしかしないニートの話

【映画】2分の1の魔法を見ました

f:id:ch1rim3n:20200909233129j:plain

https://www.disney.co.jp/movie/onehalf-magic.html

2分の1の魔法を見ました。

 

初見の感想としてはとにかく上手いなぁ…と感心。

ウルティマやD&Dのような古典的TRPGをモチーフにしたであろう剣と魔法のファンタジー世界を舞台としながらも、現実世界に親しい形に"進歩"した世界観が目を引く。一癖ある世界観だからこそシナリオはシンプルな「行きて帰りし物語」を踏襲していて、そのうえでTRPGというマイナーなモチーフを家族愛という普遍的なテーマへと昇華させているのも見事。このへんはリメンバーミーなんかを思い出しましたね。

 

シリアスになりすぎない軽めのタッチながらもコメディ部分にさらっと伏線を混ぜていて終盤で回収してきたり、剣と魔法の世界のラスボスって言えばそうだよねぇと思わず頷きたくなる"ラスボス"であったりとさすがのピクサー。あんなにカジュアルな描かれ方をしているマンティコアは初めて見たかもしれない。

 

今作ならではと思ったのがTRPGという「いかにキャラクターになりきるか」=「いかに虚構を信じることができるか」といった部分を魔法という要素で再現していたところ。魔法なんてありっこないと考えていた主人公のイアンが様々な体験や出会いによって「信じる力」=「魔法」を習得していく姿は分かっていても感動する。

 

と、ここまで絶賛していたんだけれども、何故かなのか、だからこそか、そのあまりの出来の良さ、「そつのなさ」にいまいち乗り切れず。間違いなく傑作だとは思うんだけれど、その良かった部分を過不足なく文章化出来てしまう自分の中のどこか引いた目線が邪魔をする。良くも悪くも多くの人が制作に関わりグローバルな展開を目指す目的で作られた作品だなぁと。

 

余談

そういえばウルティマの「続きから」って「JOURNEY ONWARD」だったなって思い出した。もしかして元ネタだったりするんだろうか。

 

余談2

邦題の「2分の1の魔法」って並びが嫌い。アラビア数字、漢字、ひらがな、アラビア数字って繋がるのが要素が多くてごちゃごちゃして見える。読みやすさ重視なんだろうけれど「1/2の魔法」じゃダメだったのかなって。