【映画】海辺のエトランゼを見ました
『海辺のエトランゼ』を見ました。
これに関してはそもそも原作ファンなので評価ゆるゆるです。みずみずしくてとても良かったです。
原作を読んだのはかれこれ5年近く前ですけど、初見の感動がそのまま蘇ってきたかのようなクオリティでした。時間的には60分と短めでいくつか削られたエピソードもあったりしますけど、単純に短くなったのではなく駿と実央双方の過去をより深く描写していたので満足感があった。
原作からモノローグ部分がほとんどオミットされているのも、ただ漫画を動かすのではなく、映像作品として再解釈して組み上げた感じがして好印象です。まぁその分、駿がかなりひどいやつに見えましたけど。それでいて最後の駿の願いの部分だけは残してあったのでより効果的でした。
元アニメーターである原作者の紀伊カンナ先生自身がキャラデザと監修を務めているので、アニメになっても一切の違和感がなくて驚き。デフォルメの効いた表情なんか原作そのまま。
そしてアニメになって特に良かった部分が背景美術。もともとのボールペンでガリガリと書いたようなタッチの雰囲気は残しつつも、より写実的で鮮やかに描かれていて舞台となった沖縄の匂いとか湿度まで伝わってくるよう。二人が釣りをするシーンの夕暮れ空のグラデーションが好き。
この調子で春風~シリーズもどんどんアニメ化しませんかね?
余談
エトランゼといえば、というか紀伊カンナといえば「猫」なんですけど、本作でも無茶苦茶力が入っていて要所要所でいい動きをしていた。で、エンドクレジットを見てみると「猫作監」と言う形で単独の方が関わってらっしゃったみたいでそこまでやるか!?と。